2014年06月05日

薄型一体パソコン

昨今、量販店に並んでいるパソコンで「デスクトップ型」といえば、モニター、本体、あとワイヤレスマウスとキーボードつきのものが主流です。いつからこう呼ぶようになったのか、判然としませんが、以前はデスクトップタイプといえばそれぞれが分離したモデルを指していたのと比べると、随分コンパクトになったものだ、と思います。
ところでこの一体型デスクトップ、CPUはモバイル用の薄型を使って省スペースを実現しています。本来のデスクトップ用CPUでは、どんなに薄くてもヒートシンクを入れれば最低3cmくらいの厚みはありますから、こうしたモデルは作れないためです。とはいえ、本来はそこに厳然とCPUの能力差も存在しているのは確か。はっきり言えば一体型のCPUは本来のデスクトップ用に比べて「落ちる」面はあります。まったく同じですとか、遜色ありませんというのは店員の知識不足あるいは、売らんがための教育で言わされているセリフなのが実態、と言って良いでしょう。そのほかにも問題はあります。故障時には全体をメーカーや修理店に送らねばなりませんし、1台しかパソコンがなければ、戻ってくるまで何もせず待つしかない、ということになります。現在、時たま目にするのは、液晶モニターに不具合が出たような場合、分離型ならばモニターのみの修理が可能で、場合によってはモニターだけを買い替えてしまうことで修理に出さなくてすむケースもあります。が、一体型ではそんなことはできません。基本的にはメーカーに出すしかなく、液晶の修理業者などでは多くの場合、受け付けてくれません。なぜなら部品が特殊だったり、コネクタが合わなかったりというトラブル、かかる時間とそれに見合う料金をとるのが難しいからです。
なにゆえにこういうモデルがはやっているのか、という点については、おそらくユーザーサイドでもよく検討する必要があると思います。省スペースで無線LAN内蔵で、家の中ならどこへでも持ち歩けるなどがメリットのように言いますが、ノートパソコンではないので電源ケーブルは一緒に持ち歩かなくてはならない、いきおい、電源のとれる場所しか使えないなどといった面はどこのメーカーも言いません。「売る」のに都合の悪い現実は言うな、ということなのでしょうが、見た目のスマートさばかりに目が奪われると、買い手側もそれを甘受してしまう現実も、反省すべき点ではないかという気がします。昨今、XPのサポート終結に伴い、何人かのお客さまが買い替えをされるのにおつき合いさせていただきましたが、私のお客さまにはそうした点をお話しした方もおられますが、デスクトップはすべて従来からの分離型を選ばれました。私が強引にそちらへ向けたとは思いません。すべて、本来のデスクトップの能力を活かし切れるパソコン、そしてまた、何年か先に買い替えられる場合でも、液晶はそのままで本体のみの買い替えでOKなことも多々あるという点から、賢い選択をしていただけたのではないか、と自負している次第です。

少し辛口な内容を書いたかも知れませんが、今の情勢を冷静に見るなら、ともすればメーカー都合(つまりはひたすらコスト削減のみ)と売ればお別れ的な風潮に流されない選択をしていただきたいと思いますし、ユーザーみずからの「自己防衛」という観点からも、そういうところはどしどしご相談いただきたいものだ、と感じています。
posted by 武藤@win-help at 12:05| Comment(1) | TrackBack(0) | 雑感